2013年11月24日 日野町散策5
前回からの続きです。
馬見岡綿向神社へ向う道を歩いていると、
笠懸の宮というのがありました。
日野祭りの準備完了の印としてここに御幣が掲げられるそうです。
また、昔、ここで流鏑馬の奉納があり、この宮に標的の笠が掲げられたという話しもあるようです。
ここは、昔、松林だったようです。
『戦国の世の英雄、蒲生氏郷が幼少の頃遊んだとされる若松の森。氏郷の転封先である会津黒川はこの森の名前をとり、会津若松(現・福島県会津若松市)に改名している。』そうです。
もう綿向神社は、そこです。
しかし、ただならぬ雰囲気を持った神社ですね。
注連縄をくぐると、真っ直ぐの参道。
そして鳥居があります。
鳥居を潜ると石橋がかかげてあります。
僕は、その横を通りました。
馬見岡綿向神社です。
御祭神は
天穂日命(あめのほひのみこと)
天夷烏命(あめのひなどりのみこと)
武三熊大人命( たけみくまうしのみこと)
出雲の神です。
『社伝に神武天皇の時、彦健忍雄心命が出雲国より天穂日命に供奉し来り綿向山に鎮祀した。
欽明天皇6年、蒲生稲置三磨山部連羽咋に託宣ありて創めて祠を造営す。
天武天皇12年、篠谷川厩上の地に奉遷す。
此地に天夷鳥命の祠がありて合せて祀る。更に延暦15年現在の地に遷座する。延喜式神明帳に祀する馬見岡神社の論社である。』(滋賀県神社庁HPより)
神武天皇の時代にこの地へ出雲から人々が移ってきたということでしょうか。
よく神社で見かける神馬ですが、
龍化(化龍?)と掲げられています。
馬の最高位が龍だとされていますからね。
さて、本殿へお参りです。
石畳を通ります。
本殿の右横に白猪の像があります。
欽明天皇6年(545年)蒲生稲置三麿と山部連羽咋が綿向山で狩の途中、吹雪により立ち往生しました。
その折に大きな猪の足跡に導かれ山頂まで辿り着くと、
そこに綿向大神の化身となって白髪の老人が現れ、
この山の頂に祠を建てるよう御託宣を受け社殿を建てたということです。
山の神が猪(綿向山神の使い)だということ、これは伊吹山の神にも共通しますね。
そして、それが綿向大神だということは、天穂日命だと考えて良いでしょうかね。
また、それが白髪の老人というのは、白髪大神または白髭明神を思い出します。
境内には他に沢山の神様が祀られています。
くわしくは、こちらのサイトを参照してください。
本殿の横に榊御前社
御祭神は勾々廼馳命(くくのちのみこと)
本殿の石畳の参道の両サイドに向かい合ってあるのは、
左に、村井御前社
御祭神は、置目老媼命(おきめおうなのみこと)
『老媼(おうな)は沙々貴山君(ささきやまのきみ)の祖 韓袋宿禰(からふくろのすくね)の妹で、 23代顕宗(けんそう)天皇が御即位(485)の後、御父市邊押盤皇子(いちのべのおしはのおおじ)が蒲生野へ狩に来られ殺害された葬処を探しお尋ねになられた時、置目という者がその場所を申し奉り、天皇は来田綿(きたわた)の蚊屋野(かやの)に行幸され、御骨を掘り出し改めておまつりされた。
この置目はその功績により宮中に召しかかええられた。その後、宮中を辞する時、日野渓の地を給わりこの地に閑居した。逝去の後、里人等尊敬して祠をたてて祀った。古くは現在の綿向神社の森を「置目の森(おきめのもり)」と称し、村井御前は綿向大明神 の地主の神といわれている。』
この向かいに、八幡宮
御祭神は、応神天皇、仲哀天皇、神功皇后
池之社、出雲神社
御祭神、市杵島姫命、瑞津姫命、田心姫命、大己貴神
琴平神社
御祭神、大物主命荒魂
と、
神明神社
御祭神、天照大御神荒魂
神明神社は、『寛政 7年(1795)2月11日村井本町の住民、信仰に依って勧請する。』
とありますが、天照大御神荒魂と書いてありますので、
もしかすると当時の住民の信仰は、瀬織津姫の可能性もありそうですね。
天満宮(北野神社)
御祭神、菅原道實公
竃之社
御祭神、火結命、奥津彦命、奥津姫命
と、
稲置三麿神社
御祭神、蒲生稲置三麿(がもうのいなぎみまろ)
と、
玉椿神社
御祭神、山部連羽咋(やまべのむらじはくい)
富士浅間神社
御祭神、木花咲耶姫命
安平稲荷神社
御祭神、稲倉魂命
まだあります。
鳥居から出た参道脇には、
蛭子神社
御祭神、事代主命、蛭子命
あと少し、見落としていた神社や撮影しなかった神社もありますが、すべては、先ほどのサイトを参照してください。
そろそろ綿向神社も後にします。
いやー、良い神社でした。
民の信仰と蒲生家の庇護、それに日野商人の財力が重なった社です。
多分、これが綿向山ですかね?
因みに、綿向山の標高は1110mで、
標高に因んで、毎年11月10日が綿向山の日に指定され登山客で賑わうようです。
山道は、整備され初心者でも登れる山だそうです。
但し、信仰の山で聖地だということは忘れないでおきたいですね。
さて、僕はもう少し日野の散策を続けます。
つづく
Posted by
柚子木琴火
at
14:36
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